2020年02月19日

No 47  調布市立図書館見学報告 1,調布市の概況ーー上尾市との比較

1,調布市の概況、上尾市との比較 

(1)市制施行の時期 

奈良時代から、調布も上尾も「武蔵」の国の一部でした。
調布は甲州街道の宿場町、上尾は中山道の宿場町だった点で似ています。
  昭和になるまでは、江戸・東京に近いとはいえ、どちらも農村地域でした。
  調布も上尾も、昭和30年(1955年)に大きな町村合併が行われています。 
調布町と神代町が合併して現調布市になりました。人口は45,362人
上尾も旧6町村が合併して新上尾町になりました。人口は35,480人
上尾町から上尾市になったのは、3年後の昭和33年でした。

(2)市域の面積と地形 

  面積は、調布市=21.58㎢、上尾市=45.5㎢、上尾の方が約2倍強です。
          とはいえ、東京23区に隣接する5つの市(西東京市、武蔵野市、
          三鷹市、調布市、狛江市)の中では調布市が一番広い面積で
          あり、調布空港を持っています。
  地形は、調布市=東西7q、南北=5.7qと、やや東西が長い形です。
          北側の三鷹市との境界は入り組んでおり、調布市の北部は三
          つの峰のように分断されている形です。
      上尾市=東西約10q、南北=約8q、北側も南側も出入りが激しい変形
          です。
          東西の中心部のJR高崎線沿線は、わずか3kmほどしかなく、北
          は桶川市が、南はさいたま市北区が入り込んでいる形です。
  公共交通網
    調布市では、東西に京王線の駅が8つと、支線の相模原線に駅が一つ、合計9つの
   駅があり、どこかの駅まで徒歩で行ける1kmの範囲内に多数の市民が住んでいます。
    調布駅は新宿駅から15分で着く便利な位置にあり、都心への乗り入れも便利です。
    京王線の北側には国道20号、南側には品川通りが並行して東西を貫いており、バ
   ス路線も発達しています。
    北へ広がっている深大寺方面へは、並行している主要道路3本にバス路線があり、
   交通は便利です。公共交通機関と徒歩で暮らせる人が多い都会型のまちです。
    ただし、北に向かって高台となる段丘なので、坂道が多く高台に住む住民には自
   転車は難儀です。

    上尾市はJR高崎線の駅は2つしかありません。
    原市地区にはニューシャトル駅が2つありますが、利用出来る市民は限られてお
   り、合わせて4つの駅まで徒歩で行ける市民の数は調布市とは大違いです。
    主要な道路は、東部には国道17号、中山道、西部には上尾道路が南北を貫いてい
   ますが、東西が踏切なしでつながっている道路は2本だけしかありません。
    バス路線は、上尾駅から東か西へ向かう路線はそれなりにありますが、南北をつ
   なぐ路線は少なく、バス停まで行くのが遠くて大変な地域が多く残されています。
    自家用車や自転車が必需品となっている住民が多いことが調布市と大きく異なっ
   ています。
    ただし、上尾市は全域がほぼ平坦なので、自転車が利用しやすいまちです。
    高速道路も調布市は中央道が通り、調布インターチェンジもあります。
    上尾市は高速道路は通っておらず、インターチェンジもありません。

  鉄道の地下化による大きな広場
    調布市は、京王線の調布駅周辺から国領駅までの中心部で地下化が7年前に実現
   し、調布駅前に大きな広場ができており、日本では珍しい、うらやましいまちです。

(3)人口 

  60年間の推移
      1960年 1970年 1980年 1990年 2000年 2010年 2020年
    調布 68,621 157,488 180,548 197,677 204,759 223,593 237,116
    上尾 38,889 110,792 166,243 194,947 212,947 223,926 228,779
    調布市が先行して共に急速に増え続け、2000年代は上尾が追い越しましたが、
   2010年代に入ってからは上尾の人口は急速にブレーキが掛かり、調布は着実に
   増加を続けているため、上尾を追い越すことになりました。  
    2020年1月の外国人の数でも、調布市=4,821人、上尾市=3,793人です。
    これから5年間も、人口数の差が開いていく見込みです。
   その要因は
     社会増(転入−転出)の数で、調布市は上尾市を上回っています。
     自然増(出生−死亡)調布市は+を維持していますが、上尾市は−続きです。
         2018年、調布市は出生1,945人、死亡1,820人。
             上尾市は出生1,533人、死亡1,932人。
  高齢化は、上尾の方が先行しています。

(4)市の財政と図書館費 
    
  平成31年度当初歳出予算の比較 (対比は、上尾を100とした場合の調布を計算)
             調布市       上尾市        対比数値
    市費     91,810,000千円   65,099,926千円    141:100
    教育費     9,319,506      5,453,848        171:100
     図書館費     491,735         429,347      115:100
     内図 書購入費   70,293          34,653      203:100
    その他経費     421,442         394,694      107:100
    人口数がほぼ同じなのに、市費総額の規模の格差が大きいことが目立ちます。
    その原因は、歳入規模の格差によるものですが、税収の差も大きく、市民の所得水
   準の差も大きいものと考えられます。
    教育費の格差がひときわ大きいのは、市政が教育への支出を重視していることの表
   れと考えられます。
    図書館費の格差は小さく見えますが、その他経費の中に,上尾市では図書館運営事
   業費が184,443千円含まれており、これは人材派遣業者への業務委託料で、実質はパ
   ートタイマーの人件費がほとんどです。(人件費の物件費化)
   上尾市の図書館職員数はわずか19人(内有司書資格者は2人)であるのに対して、
   調布市では61人(内司書が44人)となっており、約3倍の格差です。
    どちらも、図書館費の中に人件費は含まれていません。この金額の差は大きいで
   す。
    仮に職員1人当り年間人件費を700万円とすると、上尾市は総額133,000千円、
   調布市は427,000千円の人件費がかかっていることが推計できます。
    人件費を加えた図書館費を試算すると、調布市は9.2億円、上尾市は5.6億円とな
   り、164対100となります。教育費総額の格差と似た数値ですので、実際と遠からず
   の数値と言えると思われます。
    図書(資料)購入費に至っては、203対100、調布市では上尾市の2倍強も図書購
   入費を掛けていることが示されています。


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 京王線調布駅中央口から見た駅前広場の西側の眺望
 左手の建物は、市立「グリーンホール」 1,300席の大ホールが駅前に。
 この裏側に「文化会館たづくり」があり、その4階〜6階が中央図書館。

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同じく、中央口から見た駅前広場の北側の眺望
 手前左手の建物は駅の広場出口、右手は北口バスターミナル、奥の大型店は「パルコ」

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2月12日(水)の見学会 市議会議員チームの6議員
 館長さんからのレクチャーは熱心に1時間半近くも続きました。

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2月13日(木)の見学会 市民チームのみなさん
  中央図書館がある「文化会館たづくり」 の1階ロビーの一角にあるスクリーン
 の前で


posted by ひろみ at 23:49| Comment(0) | 他市の図書館ウオッチング