2019年11月11日

No 20 100条調査特別委員会の「証人喚問」での、畠山稔市長の「証言」

上尾市議会、100条調査委員会の「証人喚問」での
   畠山 稔市長の「証言」 


@ブロック塀工事の経緯と内容について 

*委員長からの冒頭の尋問の最後に、「ブロック塀工事が市から発注されていたことについて、誰からいつ聞いたのか」と問われたのに対して、「2月に、チラシを見て知った」と答えたことから、それまでスラスラと順調だった畠山市長の答弁が躓くことになりました。
それ以前は、一市民からの手紙を5月に浦和議員が受け取って、新井元市長の所有地内にブロック塀工事が行われたことを知り、井上議員らと現地調査を行ってその結果を市長にも知らせるとともに、井上議員が6月20日に市議会の一般質問で質し、「畠山市長から、あってはならない不適切な取り扱いだった」との認識と謝罪の表明がされたと言う経緯が共通認識になっていました。もし、2月から市長が知っていたのであれば、5月までの間、それに対してどのように調査や検討が行われていたのかが、問題となると思われます。
この点について,糟谷委員から、「一市民からの手紙」のコピーを、秋山議員が2月に、ファックスで市へ送っていたことがあったことを知っていたか、との問いに対して、「5月に初めて知った」と答え、「2月のコピーとはそれとは違うのか」、と質問したことに対して、「その通り(違う、の意味)」と答えました。
井上議員からも,「2月に送られたファックスを保坂部長は見たのではないかと思うし、市長にも知らされたのでないかと思うが、それは誤解か?」と質したのに対して、「5月に知ったと記憶している」と答えただけでした。どうもすっきりしないものが残りました。

*担当職員からの聞き取り調査に当たって、市長が積極的に自ら先頭に立って尽力したかの問いに対して、保坂(当時の)都市整備部長は退職していたので、「蜩c次長、宮口道路課長とはすぐに話を聞き、その上で「調査特別委員会」の設置を決めて、調査活動を委ねたが、その後も進行状況は聞いている」と答えました。
 しかしながら、副市長を先頭にした職員の「調査特別委員会」の頑張りにお任せにしていたのではないかと言う印象が拭えたとは思えない状況でした。
*道下委員から、「畠山市長は、新井元市長から、ブロック塀を直してほしいと直接聞いて、強い圧力を感じていたのか」と問われたことに対して、電話で「大声で、市長が決断しなければ駄目なんだと何度も強く言われたが、お断り通した」と述べました。
「そのことを部下に伝えておくことしなかったのか? 市長が断ったことを聞いていたら、職員が勝手に市費で工事をすることはなかったと思うと言う証言がされていることをどう思うか」と質しました。それに対して、「元市長が職員に直接言ってくるとは思わなかったので、伝えようと考えなかった」と答えました。
市長として、元市長とのお付き合いの必要はあるかもしれませんが、市長として受け入れられない不当な要求を強く直談判されたような場合、それは畠山市長個人で対処すればよい問題ではなさそうです。組織を守るためには、組織内に情報を共有化する必要がありますし、注意喚起することも、トップリーダーの責任と捉えることが必要と考えます。

A新井弘治元市長、小林守利議員との関係 

*新井元市長と、小林議長(当時)と、畠山市長の3人は、畠山市長が昨年2月と9月の2回、会食懇談をしたと公けにしてきたのに対して、新井元市長と小林議長は、2月の会食は認めていますが、9月のことは「知らない」「記憶がない」と否定しています。
*一度目は、出直し市長選挙が行われた2017年12月に畠山氏が当選して市長に就任して間もない昨年2月のことで、新井元市長が言い出して、畠山市長の当選を祝うことが主目的であったことは小林氏の「証言」で明らかにされていました。
気にかかることは、新井元市長や小林議長が、市長選でどこまで畠山市長を支援したのか、です。それは、畠山氏に貸しを作ったことになっていたと思うからです。
畠山氏は、選挙の応援の内容、3人の人間関係の状態などの質問に対して、「選挙のお祝いの会とは思っていない。先輩市長としてご挨拶をさせていただいた。選挙で応援を頼んだなどの記憶はない。2月当時はトラブっていることもなく、良好な関係だった。小林氏に対しても先輩議員として敬意を払っていた、などと答えました。
「要望されたことがあったのではないか」、との問いに対しては、「要望が出されることはあり得るが、大事なことはそれに対する対処」と答え、曖昧さを感じました。
*2度目については証言が2対1に分かれているのですから、畠山市長は不利な立場にあり、自らの主張を立証するために具体的な事実に基づく証拠を並べ立てる必要があります。
「2度目の会食は、誰が言い出したのか、誰が準備をしたのか、場所はどこか、どの料理店か、目的や話題のテーマは何だったのか、どのような意見が出されたか、料理の代金はどのくらいだったか、誰が支払ったか」、など次々に質問されました。
畠山市長は、「2度目の会食は、小林議員から新井元市長が会いたいと言っていると聴き、自分が準備した」「会場は相手に迷惑を掛ける恐れがあるので答えられない」「話題の中にブロック塀のことがあったが、難しいと答えた。新井元市長から、市長が決断しなければだめだと何度も言われたが、何度もしっかりお断りした」、などの答弁をしました。
 「会食をした料理店は、1回目と同じ『木曽路』ではないのか」、とさらに問われたのに対して、かたくなに「答えられない」と述べたため、「証言の拒否に該当するが、それでよいのか」と言われることになりましたが、それでも店名を述べることを拒否したのはなぜなのか、疑問が残りました。
 また、料理代金のことも、「お金のことは控えたい」とかたくなで、繰り返しの質問にも答えようとしなかったため、委員長から、「証言拒否にあたるが、それでよいのか」と言われても黙ったままでした。
傍聴者にとっては、料理店のことも、代金のことも、証言を拒むことに値するのか理解できることではなく、疑問を深めることになりました。
*「小林議長や新井元市長から、市の人事について介入を受けているのではないか、市長政策室の職員を他へ移せ、などと言われたのではないか」と問われたことに対して、「人事につていいわれたことはあった」と述べましたが、人事のことは詳しいことは語らず、その代わりなのか、言われたことの事例をたくさん挙げました。「大谷第4区画整理地のこと、コミセン改修計画のこと、駅前ビルのこと、図書館工事中止に伴う損害賠償のこと、井戸木の土地のこと、」などで、委員のみなさんにとっても初めての情報が明らかにされたようです。
「どう対応されてきたのか」との問いに、「聞くけれど応じはしない」との答弁がありましたが、これでは口出しが多すぎると驚きましたし、畠山市長は大丈夫なのか心配になりました。
*9月10日の会食については新井元市長と小林議長は知らないと否定していることについての質問に戻り、開催の経緯について問われたことに対して、「新井元市長が会いたいと言っていると小林議長から電話があった。会場は自分が予約した」と答えました。さらに、証拠として、携帯電話の留守録が残っている」と述べ、その場で再生して見せるという一幕がありました。

B工事費相当額の返還について 

*新井元市長が突然工事費相当額を返還してきたことについては尋問がありませんでしたが、監査委員会からの勧告についての質問が相次ぎました。
*ブロック塀工事に不適切な支出をしたことに対して弁済を求める市民が住民監査請求をした結果、監査委員会から、勧告が出されていました。(内容は,工事代金相当額は新井元市長が返還したものの、市が工事費を支払った日から返還された日までの日数の金利相当額は市の損失になっていることから、遅延損害金69,810円を関係職員に返還すること求めると言う勧告です。)
宮口道路課長や,保坂都市整備部長は、何の相談もないまま、それぞれすぐに同金額を市へ納めたことを証言していたことは、No14レポートで報告した通りです。
*畠山市長に対して、監査委員会の勧告をどう受け止めているのか、監査委委員会の勧告の内容に異議があるのか、誰が弁済するのが妥当と考えているのか、宮口氏や保坂氏とそのことを話し合わなかったのか、二人がそれぞれその金額を市へ納めたことを知っていたのか、市長自身も負担すべきと考えていないのか、市長は監督責任を減俸で負えばそれでよいと考えているのか、減俸の提案が議会では時期尚早と否決されたが減俸の額を妥当と考えているのか、など多くの委員から質問が相次ぎました。
畠山市長から、監査委員会の勧告に異議を唱えてはいないが、損害賠償責任をと書かれていることに疑問を持っていることを述べ、それは市長に対するものではなく,直接の担当職員の責任と考えていたこと、二人がそれぞれ69810円を市へ納めたので、一人分は返還しなければならないがまだ還付金として預かったままになっていること、市長としての監督責任は減俸の形が妥当と考えており、議会に提案した減俸の案は前例と比較検討したものであること、などを答弁がありましたが、トップリーダーとしての責任の考え方、損害賠償を負わせる際の職員への説明責任に基づく説得の努力の姿勢などについて釈然としないものが残りました。

Cこの問題に対し、今後予定している対応について 

*「随意契約の相見積りの慣習について、何らか職員に指示がされているか」との質問に対して、市長より、「随意契約について、4,000件の調査を進行中であり、その結果に基づき、随意契約のマニュアル作りなど整備する」との答えがありました。
 「もっと、現場へ行って直接実態を把握し、職員の意見をよく聞き、職員と一緒になって改革を進める構えが必要ではないか」との指摘がありましたが、それに対する畠山市長の反応は鈍く、確たる答弁はありませんでした。
posted by ひろみ at 11:00| Comment(2) | 100条調査特別委員会